Ableton Live 10.1の新機能や変更点を考察してみる

Ableton Liveに大規模なマイナーバージョンアップが行われ、Live 10.1がリリースされます!
Live 10ユーザーは無償でバージョンアップできます。

Liveのマイナーバージョンアップは他のDAWだと有償バージョンアップが必要なほどの機能追加や改修が行われるので見逃せません。


参考 Live 10.1Ableton

今回のバージョンアップでは「待ってました!」という機能から「今更かよ!?」というものまで、多岐にわたって変更が加えられています。
そんなLive 10.1での変更点を一つづつ考察してみます。

Live 10.1の新機能

今回取り上げる変更点はAbleton公式にて大々的に発表されている項目について。
これらの他にも微細な変更やバグフィックスが行われます。
詳細はリリースノートを参照ください。

参考 Live 10 Beta Release NotesAbleton

ユーザーウェーブテーブル

Wavetableのオシレーター部の機能が拡張し、ユーザー自身のウェーブテーブルやあらゆるサンプルをWavetableに取り込めるようになった。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

これは嬉しいアップデート!

Live 10にてWavetableというウェーブテーブルシンセサイザーが追加されたのですが、実は今までWavetableにはユーザー自身がウェーブテーブルの追加を行うことはできず、プリセットされているものを使うしかありませんでした。
せっかくのウェーブテーブルシンセサイザーなのに、これじゃあんまりって仕様でした。

ですが、Live 10.1ではユーザーがウェーブテーブルをWavetableに追加できるようになります。
Wavetableの強力なモジュレーションマトリックスで、お手持ちのウェーブテーブルをガンガン使い倒してやりましょう。
また、これまではSimplerやSamplerで読み込んでいたようなサンプル素材もWavetableで読み込めますので、より自在に音作りができるようになります。

Channel EQ

さまざまな音声素材に合わせてカーブとゲインレンジを柔軟に変えられるシンプルなEQが搭載された。 EQの設定によってフィルターの形状が変化することで、音楽的なサウンドを常に提供する。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

LiveにはEQ ThreeEQ Eightという、それぞれ3バンドと8バンドのイコライザーがありました。
今回追加されたChannel EQはそれらに次ぐ第3のイコライザーです。

Channel EQの第一印象は「EQ ThreeとEQ Eightの中間地点」といった感じ。
EQ Threeだと音作りを追い込めないけど、EQ Eightだと面倒臭いというような状況で、サクッと音作りをするような時に使えるかもしれません。
また、オートメーションを駆使して曲の展開に合わせてイコライザーの設定をする際にも、Channel EQなら有機的に変化するフィルター形状によって、EQ Threeとはまた違う変化を楽しめるでしょう。

Delay

Simple DelayとPing Pong Delayをひとつのエフェクトデバイス「Delay」として組み合わせ、各種機能を向上させた。 ピンポン効果の挙動のほか、Jump、Fade-In、Pitchなどの設定がすべてフロントパネルで行えるようになる。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

Live 10ではEchoという新しいディレイが追加されましたが、今回のバージョンアップでは既存のSimple DelayPing Pong Delayを統合して改修するようです。

新しくなったDelayは単にSimple DelayとPing Pong Delayを組み合わせたものではなく、「Jump、Fade-In、Pitch」といった新たなオプションが追加され、標準搭載のディレイ機能の底上げが図られています。

オートメーションの新機能

オートメーションの形状を選ぶパレットが搭載された。ストレッチや傾斜の適用や、数字キーを使った値の入力も可能になるほか、セッションビューでクリップのモジュレーション操作にアクセスしやすくなる。 オートメーションをドローモードで描くときには曲線を検知して、複数のブレークポイントを「C」の形状や「S」の形状につなぎ合わせることが可能になった。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

オートメーションはDAWやプラグインなどの各種パラメーターを自在に操る機能ですが、そのパターンは案外決まっているものです。

今回のバージョンアップでは定番のオートメーションの形状がプリセットから選べるようになり、作業性がアップしました。
さらには選んだオートメーションの形状を変形することもできるようで、より複雑なオートメーションを効率的に描くことができるようになりました。

あと、オートメーションの値を数値入力できるようになったのも、地味な変更点ではありますが嬉しいところ。
マウスで数値を微調整するのって非常に面倒だったので、また一つLiveが使いやすくなりました。

ズームとスクロールの操作性向上

詳細ビューと編集画面全体の切り替えを効率的なショートカットキーですばやく行えるようになった。指先のピンチ操作でズームも可能(対応コンピュータに限る)。アレンジメント・オーバービューの表示サイズが変更可能になった。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

今更かよ!?

Liveの弱点の一つにアレンジメントビュー(一般的なDAWの画面モード)のタイムラインの操作性がイマイチという点があり、特にタイムラインのズームイン・アウトという比較的頻繁に使う機能がメニューからの選択や「+」や「-」のキーを押すしかないという前時代的なものでした。

そんな貧弱なタイムライン操作もようやく改善されるようです。

Live 10.1のその他の新機能

サイドチェインのフリーズ:サイドチェインを含むトラックのフリーズが可能になる。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

サイドチェインはイマドキの音楽には使われてないものがないのではというぐらいには当たり前に使われるテクニック。
ですが複数のトラックと連携する関係上、サイドチェインを用いているトラックではフリーズ機能が使えませんでした。

ですが、サイドチェインを含んだトラックでもフリーズが解禁されたことにより、これまでよりCPU負荷をより軽減できるようになるでしょう。

VST3対応:Live 10.1はVST3プラグインに対応する。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

えっ・・・Liveって今までVST3に対応してなかったの・・・!?
MacでLiveを使っている都合上、AUプラグインばかりしか使っていなかったので気づきませんでした。

VST3については以下を参照ください。

参考 VST3Steinberg

エクスポートでリターン/マスタートラックのエフェクトを適用:リターントラックとマスタートラックのエフェクトを適用して、個別にトラックとグループトラックのエクスポートが可能になった。

Live 10.1:ユーザーウェーブテーブル/新デバイス/操作性向上

リバーブやリミッターなどの、リターントラックやマスタートラックで用いるエフェクトを含めた音作りをするのはよくあること。
これまではそういった音のトラックを個別にエクスポートするには、ここのトラックをソロ状態にした上でマスタートラックをエクスポートする作業を繰り返す必要がありましたが、これからはその必要はありませんね。

Liveユーザー以外とコラボレーションする時、ハードウェアやDJシステムで扱うステムを作成する時などで役立ちそうな機能です。

只今ベータテスト実施中!

2019年2月7日現在、Live 10.1は正式リリースされていませんが、最終リリースへ向けてLive 10ユーザーを対象にベータテストが実施されています。
いち早くLive 10.1の機能を試してみたい人はベータテストに参加してみましょう。

そしてまだLiveユーザーでない方、未だに進化し続けるLiveというDAWを使ってみませんか?
他のDAWとは一味違ったLiveに触れることで、あなたの音楽性にも良い変化を与えるかもしれませんよ。

過去に紹介したLive 10の機能はコチラ!

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